エルサと日米精神文化(3)
前回は英語の歌詞にエルサの心のヒントがあると述べたところで、終わりました。
『Let it go』英語歌詞の初めは
The snow glows white on the mountain tonight
Not a footprint to be seen.
A kingdom of isolation,
and it looks like I'm the Queen
The wind is howling like this swirling storm inside
Couldn't keep it in;
Heaven knows I tried
ですね。
ここの最後の部分の『Couldn't keep it in;Heaven knows I tried』(もう十分抑えてきたこと 神様は知ってるわ)そう*1なんです。
この運命は神の思し召しなんです。そうエルサは神と二人連れ。けしてまったくの孤独ではないんです。だから一人ぼっちにあっても、心に余裕があるのかな、そんな風にみえます。
別にエルサが信仰に厚い人とかいうことはあまり関係がないんです。ディズニー映画が作られた米国にキリスト教文化があるので、熱心にキリスト教を信仰しなくても環境の影響を受けてしまうことが大いにあるということです。米国エルサ孤独に対するの強さは米国ではいたって普通に共感できるんだと思います。
一方、日本エルサの自分で立ち上がる強さは賞賛されるべきものであるけど、つらい。大いなるものの存在なんて全然感じることのできない本当の孤独。でも、自分一人でやっていかなくてはいけない。お天道様が見ているといっても、善悪だけ。『苦しい時の神頼み』といっても、今の日本人にとってはお願いするだけの存在で
きっと、孤独に芸を磨き、精進していく梨園の家系の松さんには演技力さながら、そういったものを表現できる素地があったのでしょう。それを知ってか、知らずかディズニーは見抜いていたのかもしれません。 (神田沙也加さんも自分ではどうしょうもない周りに翻弄された感があるながら、自分を通していく様子はアナに重なるかもしれません。)
『アナと雪の女王』を観て、孤独に立ち向かう感情が日本と米国で違うことについて考えることにあるとは思いませんでした。映画の話なのに堅い・・・ですね。
今後は軽い話と重い話を交互にできたらいいなと思います。
ではでは。
*1:Heaven :神様